統合失調症は、考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神疾患で、その原因は脳の機能にあると考えられています。
約100 人に1 人がかかるといわれており、決して特殊な病気ではありません。
思春期から40歳くらいまでに発病しやすい病気です。
薬や精神科リハビリテーションなどの治療によって回復することができます。
【どんな症状】
-陽性症状-
妄想
「テレビで自分のことが話題になっている」「ずっと監視されている」など、実際にはないことを強く確信する。
幻覚
周りに誰もいないのに命令する声や悪口が聞こえたり(幻聴)、ないはずのものが見えたり(幻視)して、それを現実的な感覚として知覚する。
思考障害
思考が混乱し、考え方に一貫性がなくなる。会話に脈絡がなくなり、何を話しているのかわからなくなることもある。
-陰性症状-
感情の平板化(感情鈍麻)
喜怒哀楽の表現が乏しくなり、他者の感情表現に共感することも少なくなる。
思考の貧困
会話で比喩などの抽象的な言い回しが使えなかったり、理解できなかったりする。
意欲の欠如
自発的に何かを行おうとする意欲がなくなってしまう。また、いったん始めた行動を続けるのが難しくなる。
自閉(社会的引きこもり)
自分の世界に閉じこもり、他者とのコミュニケーションをとらなくなる。
-認知機能障害-
記憶力の低下
物事を覚えるのに時間がかかるようになる。
注意・集中力の低下
目の前の仕事や勉強に集中したり、考えをまとめたりすることができなくなる。
判断力の低下
物事に優先順位をつけてやるべきことを判断したり、計画を立てたりすることができなくなる。
【薬物療法/精神科リハビリテーションについて】
統合失調症の代表的な治療として、薬による治療と精神科リハビリテーションがあります。
急性期には薬による治療が基本になりますが、なるべく早い時期から薬と精神科リハビリテーションを組み合わせた治療を行うことが効果的です。
【困ったときの相談窓口】
困ったときの相談は、かかりつけの医療機関のほかに、最寄りの保健所、精神保健福祉センターでも受け付けています。 ご本人だけでなく、ご家族の方も直接、窓口で相談できるほか、電話での相談も受け付けています。
-こころの健康相談統一ダイヤル-
電話をかけた所在地の精神保健福祉センターをはじめとする公的な相談機関につながります。ただし、電話相談の受付時間や曜日は、相談先によって異なります。
Tel:0570-064-556
-公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 みんなねっと相談室-
病気のことや経済的な悩み、生活上の問題、障害年金等の福祉制度に関する質問などを含め、同じ家族の立場の家族相談員が本音の相談に応じます。
Tel:03-5941-6346
毎週水曜日 10:00-12:00、13:00-15:00